穏やかな住まいを実現!動線を考えよう

住宅の動線

こんにちは、もやしです!

私たちは家の中で日々、生活をしています。生活というのは、必ずしも移動が付きまとうものです。

家族で生活する場合は、生活のために複数人が移動をするします。何人かが家の中で移動するので、動線に配慮する必要があります。

今回は、動線に配慮しよりストレスフリーで穏やかな生活を送るための内部動線計画に関する考えをご紹介します。

プライベート性を考える
プライベート性のヒエラルキー

家族で生活すると言うこと、それはつまり小さな組織の中で生きるということとなります。そして小さな組織の家の中にもパブリック性の高いものとプライベート性が高いものが生まれてきます。

ピラミッド型の図をご覧ください。これはピラミッドの上に行けば行くほどプライベート性が高くなってることを示しています。この中でもトイレは最もプライベート性が高く、他の室との関係性には配慮する必要があります。

家の動線を考えるときは、各室のプライベート性を段階的に分類し、配置を検討していくのが良いでしょう。

住宅の動線

プライベート性の高い寝室から洗面所、トイレまでの動線はプライベート性の低いリビングを介さずにつなげるよう配慮します。

リビング・ダイニングが動線の起点

室の配置は、最もプライベート性の低いリビング・ダイニングを動線の起点として計画するとよいと思います。なぜなら、家族全員が必ずと言いきれるほど日常的に利用するからです。

家族には司令塔(一般的には母親)が必要で、特に平日の朝は家族全員の行動をチェックしているはずです。そういった面からもリビング・ダイニングが司令塔の立つ場所としてもちょうどいいように動線を作っていく必要があります。

このようにリビング・ダイニングを中央に配置することで、洗面室やトイレなどのプライベート性の高い室への動線を短くすることにより快適な居住空間を作ることができます。

リビングやダイニングは、家族の動線が重なり合う最もプライベート性の低い部分です。ですので、複数の抜け道となる動線を作ることでよりストレスフリーな配置を計画することが可能となります。

 

家族が集まる部分には、動線が交錯しないようなるべく多くの抜け道を作ることをお勧めします。ですが設計する住宅の規模によりアンバランスなほどたくさんの動線を作ってしまうとかえって窮屈になったり、多くの抜け道を作ることで無駄なスペースができてしまったりと、かえって住み辛い家になってしまう恐れがあります。

多くの抜け道を作るときは、抜け道を作ることでの室同士の関係性を考える無駄なスペースを有効活用する方法の提案をする、等の配慮が必要となりますのでご注意ください。住宅の動線

2つの抜け道を作った例です。青いラインが通り抜けできるようにしています。ダイニングに家族が集まり通れなかったとしても、キッチン側を通ることができるので蟠りがない住生活が送れそうですね!

階段を2つ作ってみる

建築の計画はパブリックとプライベートをゾーニングするとき、普通に考えれば階層で分けるか同じ階でもエリアで分けるかで計画すると簡単だと思います。

ただ、家においては余りにも小さな組織のくくりであるため両者が混在してしまい、それができません。そこが家を設計することにおいて最も難しい部分であると思いますが…

お客様の要望も考えた結果、生活の流れ、来客の外的要因により、どうしても動線がうまいこと行かなくなった時、階段を2つ作ると解決する場合があります。

住宅の動線

このように2つの階段を分離させることでプライベートとパブリックの空間を極端に分けることができます。

まとめ

今回は、ストレスフリーな生活を実現するための大まかな動線計画について書きました。

家族が小さな組織であるということを理解し、一人一人がどのように行動しするのかといったことを想像することが動線のキーポイントとなると感じます。

プライベート性を研究するといったいわば人間工学や心理学的な要素を解明することこそが家の設計をすることの最大のテーマなのかもしれません。

 

少しでも皆様のアイデアの引き出しが増えることを願ってます!

ご精読ありがとうございました。