どうも、もやしです!
今回はアプローチ計画における玄関についてです。
玄関は物理的には家と屋外との境界線の役割を果たす場所です。
ただソフト面からみると住む人や来客を迎える「家の顔」としての役割ももっています。
玄関が家の印象のすべてを決めるわけではありませんが、外構や外壁デザインと並んで雰囲気を作るための大きな要素の一つとなります。
玄関へのアプローチと玄関計画が家の良し悪しを決める大きな要因となるでしょう。
玄関の位置を決める
玄関の位置は敷地の形状によってある程度左右はされてしまいますが、玄関をどの部分に持ってくるかでメリット、デメリットが変わってきます。
中央に配置する
玄関を中央に配置すれば、自ずとホールや廊下も中央に来ます。
ですので各所室へのアクセスがしやすくなるメリットがあります。
ただ玄関までのアプローチやホール空間に自然光が確保しにくく、採光面で不利になりやすいです。照明計画を入念に行わなければならないこともありそうです。
家の内部計画を無駄なくしたい場合は玄関中央配置が良いでしょう。
玄関を端に配置する
道路に面する間口が狭く奥行きが広い敷地だと、どうしても玄関を端に持ってこなくてはなりません。いわゆる京の町の町家形式でみられる敷地です。
町家の通り庭のようにそうしても廊下部分が長くなってしまいますが、廊下に沿って階段を設けたり、中庭を計画したりすることで長い廊下を有効活用することができます。
玄関までのアプローチを考える
法令や条例でさまざまな条件はかかるものの、建物を敷地いっぱいに建てられるなら境界ラインまでめいいっぱい使いたいところです。
そして玄関はパブリックとプライベートを繋ぐ場所、プライバシーや防犯性にも配慮しなければなりません。
道路に面して建物をいっぱいに建てる場合、レベル差を滑らかに処理する必要があります。
そもそもなぜレベル差が発生するかというと、基準法で決められる土台の高さ、漏水やシロアリ対策、敷地の土量による施工効率性の問題などさまざまあり、一般的に建物側のレベルが高くなってしまいます。
レベル差をうまく処理するには一定の距離のアプローチ(黄色部分)を設けます。階段を徐々に上がりながら玄関へ近づくことで、初めて訪れる来訪者からすると胸が躍るのではないでしょうか。
プライバシーや防犯性の配慮として、アプローチの直線上に玄関を設けるのではく、アプローチ自体をクランクさせる手法もあります。
隣地との目線を遮るため、玄関ドア正面にCB若しくはRCの壁を設けたり、一定の高さの中木を設けるのもよいでしょう。
玄関内部は演出性と機能性を両立させる
玄関は、住まう家族が日常的に使う場でもあり、来客を出迎える場でもあります。ですので、演出性と機能性を兼ね備えた計画に配慮する必要があります。
たとえば、家を建てる立地が海の見える立地だった場合、青い点線のように玄関から海が見えたらとても楽しいですよね!
また、日常的な玄関利用で機能的にする例としては、青い矢印のように玄関からの2つの動線をつくる方法もあります。玄関に靴を並べたくなければ、シューズインクロゼットから内部に入れなけらば行けません。
玄関作品例
まとめ
いかがでしたでしょうか?
タイトルにもある通り玄関で第一印象を決めるといっても過言ではありません。
それは言わば人で例えるならば、最初のあいさつで人の印象を決めるようものです。
人の信頼関係の大きな部分は人の印象で決まると私は思ってます。
多分それは同じように家のエントランスである玄関も、人となりを移す鏡となるのでしょう。
少しでも皆様のアイデアの引き出しが増えることを願ってます!
ご精読ありがとうございました。