良い敷地を見極めよう!

どうも、もやしです!

今回は、敷地についてのお話です。

家やそれ以外の建築物を設計するには、敷地がないと成立することはありません。

設計者として相談者に対して敷地に対するアドバイスができれば、信頼を生むきっかけにもなり得ます。

敷地には良い点、悪い点がそれぞれ存在します。敷地の良し悪しを見極め、良い点を伸ばして悪い点をカバーするようなプランニングが求められます。

ここからは、敷地の見極めに関してリスクマネジメントの観点で確認しておきたいパターンを紹介していきます。

こんな敷地は要チェック!

余りにも安価な土地や秘境にある土地は、何らかの爆弾を抱えているかもしれません。

設計計画全体に影響を及ぼしますのでチェックしておきましょう。

古い土留めがある

土留め

古い土留めには、工作物としての確認申請がなされていないものが多くあります。東京でもたくさんあります。

こういった土留め申請されていない場所の敷地は、家自体の確認申請も受理することができなくなってしまいます。

確認申請が出されていない土留めであれば、作り直さなければならないので追加のコストがかかる恐れがあります。

敷地廻りに川や田園がある

水路や川には水が流れ、田んぼにも水が使われます。こういった場所の敷地は地盤が締め固められていないため物理的によくない地盤となっている可能性があります。

地盤が緩んでいれば、地盤改良工事が必要なりますので注意が必要です。

路地状敷地(旗竿敷地)となっている

旗竿敷地

同じ面積に対して、約3割安く敷地を手に入れることができますが、特に自治体で定められた条例等で建物が建てられない場合があります

特に東京に建てる場合は、今年度からさらに厳しい条件が課されているので注意が必要です。

もともとなぜこのような敷地が存在するかというと、土地の保有者だった人が管理費用が払うことができずかつて整形だった土地の一部分だけを売却したため と言われています。

東西方向に長い敷地

第一種低層住居地域等では、特に北側斜線制限が厳しく、住宅街に囲まれている場合は立体的なボリュームの大きな制限を受けてしまします。

都心の狭小敷地では、立面的に土地を活用しなければクライアントの要望に対応しかねますので、斜線制限を確認するようにしましょう。

得する?敷地

良い土地選びができれば、余裕をもったプランニングができるだけでなく、最終的な単価を抑えることもできます。

水道の引き込みがされている

上下水道の引き込みが既にしてある場合、水道引き込み工事が必要なくなるのでその分コストを抑えることができます。

ただ、昔の給水引き込みは管径が細いので、引き込み仕直さなければならない場合もあります。

建蔽率の緩和

建蔽率の緩和

角地の場合、指定建蔽率にさらに10%割り増しすることができます。

さらに、耐火建築物とする場合は更に10%(合計20%)割り増すことができます。

容積率の緩和

特定道路から延びる道路に面した敷地で、特定道路から直線70m以内にあるものは容積率の計算に用いられる前面道路の幅員を大きくすることができます

式を書いときましたが、詳しくは建築基準法の容積率の緩和をチェックしてみてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

設計者として仕事に従事していれば、敷地がない状態で相談に来られるクライアントも少なくないと思います。

敷地も建築と同じで、一生に数回の大きな買い物。土地を購入してからよくない敷地と分かっても取り返しがつきません。

クライアント等にアドバイスするのは大きな責任が伴うことですが、適切な解答ができれば大きな信頼と安心感を作っていけるのではないかと思います。

また、たとえ悪い土地で設計をする場合、その敷地には必ず長所となるところがあります。

そういった長所を発見し活かしていくのが、設計者としてのプロの役割なのではないでしょうか。

 

少しでも皆様のアイデアの引き出しが増えることを願ってます!

ご精読ありがとうございました。