仕上げの壁はシンプルに!壁の余白に配慮しよう

壁の余白

どうも、もやしです。

今回は、家の内装仕上げ計画、壁についてです。

建物を設計するとき、内装については展開図を描いて天井吹かしラインや建具、サッシ、スイッチの位置の検討をすると思います。

建具やサッシについては、大体メーカー物を使用しますし、スイッチについては人の動作寸法がありますので大体決まったテンプレとなる高さがありますよね。

ただ壁に様々なメーカーの、それぞれ決められた高さや位置寸法で取り付けた場合、各パーツ同士の芯や高さが微妙に合わなくなってきます。

ベースカラーとなっている目立ちにくそうなクロスも立派な内装仕上げの一つです。天井下がりやアクセントとなるパーツの配置次第で、クロス材がうまく脇役を務められるかが決まってくると考えます。

それでは、以下にまとめましたのでご覧ください。

水平・垂直ラインへの配慮

人は心理学的に見えるラインと創造したラインを合わせてものを物体のイメージを膨らませます。

内装に現れるラインをできるだけ少なくすることでより美しいデザインを作り上げることができます。

高さ方向の線

水平ライン

高さ方向に現れる連続した複数の線をなるべくなくしていきます。

一般的に、水平ラインが2つある場合は良いですが、不等間隔の線が3つ以上現れてしまう場合は、高さを揃える工夫をしていきます。

見えない線

見えないライン

特に建具廻りでは、スイッチ、コンセント、インターホン、ニッチなど様々な細かい器具が取り付きます。

ただやみくもに利便性に配慮し標準寸法で取り付けると器具の芯等の見えない線がそろわず、見栄えが悪くなる場合もあります。

個人的な意見ですが、特にコンセントやスイッチなら100㎜程度ずらしても大して利便性は変わらないと思います。せっかくなので、ドアノブの芯と合わせてしまいましょう。

垂直方向の芯を合わせるのはどうにでもなりますので、壁につくパーツはできるだけ一つの場所に集めて揃えるときれいです。

美しい余白をつくる

小さなスクエアを作らない

スクエア

壁には小さいスクエアを作らないよう、建具やサッシを配置します。

通常の建具やサッシの配置は、天井高との間に若干の懐を設ける場合が多いですが、枠自体を天井高に合わせることによって、小さなスクエアをなくすことができます。

なるべくスクエアを少なく

スクエア

壁や建具を同じ壁面に配置するとき、壁の余白部分にたくさんの余白ができてしまいます。

スクエアをなるべく少なくし、できるだけ大きなスクエアができるよう配置できれば、見栄えはぐんとよくなります。

作例集(引用)

奥に見える建具はハイドアを使っていますね。フルハイトドア(神谷コーポレーション)を採用すれば建具の枠が壁内に埋め込まれるので、非常にシンプルとなります。
サッシの枠に出来る上部の横長のスクエアを間接照明として使っています。
間仕切り部は垂れ壁を設けないことにより、可動間仕切りをオープンした時に2つの室の一体感が出ます。
サッシを天井高に合わせることで非常にシンプルで美しく納まってます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

人は心理学的に線があれば、その線の延長線を想像し見えない線を作っていきます。見える線と見えない線で囲えば、スクエアを創造します。

人は頭の中で、壁の中に様々な図形を作り出しています。

人の頭の中であらゆる図形を創造させないために、壁はシンプルに計画した方がよりきれいで美しくなるのではないでしょうか。

 

少しでも皆様のアイデアの引き出しが増えることを願ってます!

ご精読ありがとうございました。