どうも、もやしです!
今回は、廊下についてかいていきます。
住宅の設計において廊下をうまく計画することは、限られた床面積を有効利用できることにも繋がり経済性の良い住宅となります。
廊下は部屋と部屋を繋ぐための役割を果たす機能だけではありません。廊下に付加価値を加えることで無駄のない住宅を計画することが可能となります。
それでは、下記より廊下の形態と付加価値についてかいていきます。
廊下の種類と間取り
廊下の形態にはいくつか種類があり、それによって間取りも変わっていきます。
廊下の形態は玄関の位置によって影響してきますので、玄関に関してはこちらをご覧ください。
ここでは4つの廊下の種類をあげていきます。
中廊下型
比較的ゆとりのある敷地で一定以上の規模の住宅で採用できます。
建物の中央に配置された廊下から各居室へアクセスすることができるので、比較的動線が短くなります。
片廊下型
敷地が細長く、アプローチ側の間口が狭い場合に採用されます。
廊下が片側によっていて細長くなりやすいので比較的動線が長くなりやすいです。
回遊型
水廻りや階段、その他居室を中心にしてその廻りを廊下で囲んだ回遊型プランです。ここでは階段を中心に回遊する廊下を作っています。
リビングなどの他の機能を持った室の一部を廊下として使用する手法となります。
田の字型
回遊型よりもさらに廊下と他の部屋との境がなくなり、廊下という概念をなくしたものです。
室全体が廊下としての機能を果たしています。
付加価値を加えるためには?
ここでは、付加価値を加えるアイデアを3つほどかいていきます。
居室か廊下かを曖昧にする
居室なのか廊下なのかを曖昧とできれば、部屋と部屋を繋げるだけの機能だけとなる部分が少なくなり、床面積を有効か活用することができます。
回遊型としてあげさせてもらった図面ですが、回遊部分にキッチンやリビングダイニングがあり、廊下かどうかが曖昧となります。
このプランでは特にキッチン部分は床面積の有効利用となりますし、誰かがキッチンを使っていれば階段の下側の廊下から通り抜けられるので便利です。
廊下に機能を追加する
廊下に機能を追加することは、付加価値を加えることにつながります。結果だけ見れば「居室か廊下かを曖昧にする」と同じことです。
このプランでは廊下部分に家事スペースを追加して洗濯物を干したり畳んだりできるようにしました。家事として利用しない場合でも日当たりの良い場所なので、日光浴としてくつろぐこともできます。
廊下を曲げてみる
廊下が長くなってしまう場合、まっすぐと伸びた廊下ですと突き当りが見えてしまうので奥行きが出ません。廊下を曲げることで立体感が生まれ、感覚的な距離を大きくすることができ広く感じさせることができます。
このプランでは、中央の階段部分で屈曲させ突き当りを見えないようにしています。加えて、廊下の間仕切りを一部収納として利用することで、部屋と部屋を繋ぐだけの機能に付加価値を追加しています。
作例集(引用)
まとめ
いかがでしたでしょうか?
住宅には複数の居室が存在する以上、どうしてもそれらを接続するための廊下が生まれてしまうものです。
ゾーニングを工夫して如何に廊下を短くするかを考えるよりも、生まれてくる廊下をどう付加価値を加えて処理していくかを考えた方がずっと豊かな内部空間を作ることができるのではないかと私は思います。
少しでも皆様のアイデアの引き出しが増えることを願ってます!
ご精読ありがとうございました。